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ファイナンシャル・プランナー 山田章子さん
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歴史は繰り返される
2008/04/03 16:50

 インドのタタ自動車が、現地で30万円の自動車を発売したかと思ったら、次はジャガーやランドローバーを米国フォードから買収するということです。

 その資金は20億ドルとも26億ドルとも言われていますが、これによって世界で最も安価な自動車を販売する企業が世界基準のブランド力と先端技術を同時に資金力で手に入れたということになります。

 ジャガーもランドローバーも、もともとは英国の企業…その当時は私も憧れた車でした。

 歴史をたどれば、インドは英国の植民地だった時代もあるわけですから、最近の新興国の台頭には目を見張るものがあります。1世紀前ならば、武力が弱者と強者を隔て、国同士の闘いが繰り広げられてきましたが、今は経済力で弱者が強者に飲み込まれる時代。今後も限られたパイを取って、取られて、オセロゲームのように時代は変化していくのでしょう。
  
 そして、今回は、このタタ自動車が昨年日本で解禁となったJDR(日本型預託証券)を活用し東京証券所に上場というニュース。日本にインド企業が上場するメリットは、知名度の向上以外にも、上場の場を他国に置き、資金調達の術もグローバルに広げるメリットは、大きいはずです。印ルピアのように閉鎖的な通貨国ならば、なおさらのこと。
 
 そのうちに、上場で集めた資金力で日本の自動車会社を買収して「タタ・JAPAN」なんて看板が日本の各地に掲げられる時代がやってくるのかもしれませんね。
 
 歴史は繰り返されます。
 
 黒船を受け入れるべきか、それとも…。
 幕末の江戸時代と変わらない岐路に今、日本はあるのです。

 こんな時代だからこそ、円高も悪くないと思うのだけれど・・・。

 

 

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与野党一致の円売り政策?
2008/03/19 01:22

今晩は、米国で予想を上回る住宅着工指数の発表と

ゴールドマンサックス、リーマン・ブラザーズの決算を受けて

円が売られ、ドルも98円台まで戻しています。

 

それも落ち着き、日本時間で19日に入ってからは

嵐の前の静けさとでもいいましょうか…

今晩、3時過ぎに発表となるFOMCによる政策金利発表とそのコメントを控えて、為替市場は沈黙を保っています。

 

債券市場では、すでに0.75~1%程度の利下げを予想した動きに入っていますが、もはや、利下げだけで市場を納得させることは不可能。

予想どおり1%の利下げであったとしても、金利差を嫌い、再びドルが売られる可能性もあるわけで、いずれにしても乱高下が予想されます。

 

為替で今夜も眠れない・・・そんな方も多いのかもしれませんね。

 

一方、日本では本日で、日銀総裁の任期が満了となります。

 

それだというのに、未だに新総裁は決定できず・・・

 

日銀総裁人事決定は、一般の法律案とは異なり、参議院で否決されたら衆議院へ戻ってくる仕組みはないのだそうです。

 

衆参両院で可決することが条件。

 

そうなると、是が非でも民主党の承諾が得られないと、いつまでたっても新総裁は決まらないわけで・・・。

 

ねじれ国会のねじれ部分が最大限に発揮されてしまう場面なわけです。

 

こうなると、最後は参議院での野党欠席審議で、やっと日銀総裁が選任されるなんてこともあるかもしれません。いずれにしても、海外マスメディアが「日本で中央銀行総裁の席が空白になっている」なんてニュースを流すようなことがあれば、日本としては大恥ですよね・・・。

 

今晩、FOMCの声明でドルが売られる場面があったら、もう一度、下値でドルを仕込むチャンスかもしれません。

 

 

それにしても、 ドルが100円を切ってしまう一大事に、「通貨の番人」であるはずの中央銀行総裁すら選ばれていないなんて、与野党一致の円売り誘導政策じゃないかと疑ってしまうのは私だけでしょうか?

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年利10%の人気商品とは?
2008/03/15 01:55

 数年前から人気を集めている外貨建て金融商品の一つに南アフリカランド債というランド建ての債券があります。

 

 現在、発行されている南アフリカランド債は、年利10%で2年満期、格付け会社S&P、ムーディーズ共に評価はAAA(注1)。

 

 一見、条件は魅力的な金融商品ですが、長い間、私はこの金融商品が抱えるリスクを懸念し、事あるごとにリスクの高い商品性を紙面などを通じてお伝えしてきました。


 ところがです!
 

 ずっと16~18円程度で推移していたZAR(ランド)が、ここ数日は、12円台にまで下落しているではありませんか!ここは、そろそろランド債を含めたランド建て商品にも値ごろ感が否めません。

 

 詳細を説明する前に、まずは、簡単に債券の商品性を確認しておきましょう。

 

 債券とは、いわゆる借用書のようなもので、簡単に言えば「いついつまでお金を貸してくれたら、これだけの利息をお付けして期限までに元本もお返しします」という商品性になります。

 

 要するに、年間10%の利金を2年分受け取れる債券を100万円分購入すると、元本と利金の合計で120万円を将来的に受け取れる計算。

 

 2年間で2割も資産が増えるなんて、すばらしい金融商品ですよね。
 

 ところが、外国債券の多くは外貨建て。

 

 買い付け時に購入したランド債券が10万ランド分であれば、その10%にあたる年間1万ランドの利金が2回支払われ、償還時には10万ランドが返却されることが確定されます。

 

 要するに、お金を預けるときも償還時も、そして利金が支払われる段階でも、為替の影響を受けることになるのです。

 

 サブプライム問題が世間を賑わせる以前、昨年夏ごろまでは18円程度だったZAR(南アフリカランド)が、今や12円台にまで下落しています。

 

 この10年間でもランドが10円を割ったのはわずか数日で、当時は隣国の経済混乱が原因という理由によるものでした。

 

 そして、南アフリカという国は、金やダイヤモンドをはじめとした鉱石や資源も豊富な国。金価格は、昨年末まで1トロイオンス600ドル程度で推移していましたが、今では1000ドルにまで上昇しています。

 

 また、南アフリカでは、2年後のワールドカップの開催を控えていることなどからも、米ドル安を受けてのZAR下落は、本来の通貨価値を軽視したものと言わざるを得ません。

 

 今なら、為替差損のリスクを最小限に抑え、年利10%の魅力を十分に得られるチャンス!

 

 もちろん、FX取引を通して直接ランドを購入するのも一つの方法です。

今なら、10万ZAR(およそ127万円)で日に310円のスワップ金利を得ることができ、2年も保有すれば単純計算で22万6300円分の利息となります。

 

 そして、債券より優れている点が換金性。

 

 為替や経済状況に応じて、換金が自由に行える点もFXの魅力です。

 

 

(注:1)

世界的な格付け会社による最高級トリプルAの評価は、南アフリカという国への評価ではなく、この債券を発行する世界銀行への評価です。ただし、デフォルトの心配はほとんどないと考えて間違いないでしょう。

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リスクつけるクスリとは?
2008/03/09 00:10

今週は四国のある町で、経営者の皆様の会合にお招きいただき、

「企業と家計のリスクヘッジ手段」についてお話してまいりました。

 

原油に資源、食料品の値上げ。

その一方で、株価は国内外で大幅下落。

さらには円高ドル安。

 

企業も家庭でも、その影響を少なからず受けている事は確実です。

 

カップラーメンやビールの値上げを前に、買いだめを行うことも

ある意味、リスクヘッジの手段。

家族みんなで携帯電話のプランを見直したり、節約につとめることも値上げから家計を守る大切なリスクコントロールです。

 

でも、世界の情勢を見渡してみると、節約程度のリスクコントロールではとても、世の流れに追いつかないことは確実です。

 

それでは、どう対処すればよいのでしょう?

 

「リスクにつけるクスリがリスクである」という言葉をご存知でしょうか?

 

そう、リスクヘッジにリスク商品を活用するということです。

 

時流にあった金融商品を見つけ出すことで「運用利回り」や「売却益」を

手にすることができます。

 

ただし、株価だけ、債券だけ、為替だけを見ていたのでは

「今」何が最も有利でローリスクな金融商品かを見逃してしまいます。

 

視野を広く持ち、今、必要な手段をとれるように、日頃から様々な金融商品に接しておくことが大切なのです。 

 

 

実際、昨年夏のサブプライムショック以降、株や株式投信はもちろん、債券で運用されるファンドさえも為替変動を受け、下落しているものも少なくありません。

 

でも、その一方で金の価格は730ドルから970ドルにまで跳ね上がりました。原油価格も然り。円を買ってドルを売ることでも利益を得られました。世界の投資マネーは、じゃぶじゃぶに余っている状態です。

 

次の主役を探し、その上昇に乗るためには

下落した今が新たな投資チャンスと言っても過言ではないでしょう。

 

今年の主役は、環境と資源、そして食料。

 

12円台まで下落した南アフリカランドなどにも、そろそろ注目していきたいところですね。

 

次回は、トリプルAの評価で年利10%のアノ人気金融商品のリスクと魅力について考えてみたいと思います。

 

 

 

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インフレと利下げ同時進行の恐怖
2008/03/02 03:26

 やっとNY市場連動型相場から脱したと思えば先週は、弱い米国市況を反映し為替も株価も大きく下落。それもそのはず、先週は生産者物価指数や個人消費支出が上昇する一方で、耐久財受注、新築住宅販売高、失業保険申請件数、GDP改定値は全て弱含み。予想を下回るマイナス指標のオンパレードだったのです。


 要するに、物価が上昇している一方で、耐久財や住宅は売れず、失業者が増加しているということ。すでに食品やエネルギーを除く個人消費支出を表すPCEコア指数は前年比2.2%と前FRB議長のグリーンスパン氏が望んでいた程好いインフレの指標となる1%台を上回っています。

 

 こうした状況では、今後も消費が落ち込む事は目に見えています。
さらに追い討ちをかけたのがバーナンキ議長やFRB高官による大幅利下げを示唆する発言。これによってインフレと利下げの同時進行が米国経済をさらなる境地に向かわせる可能性が高まりました。

 

 サブプライムショック以降、米国は急速な利下げで、現在の政策金利は3%にまで下落。インフレ率の指標とされるPCEコア指数2.2%と急接近しており、今月中にも同水準へ引き下げられる可能性も。これが逆転すれば、銀行預金や国債の利回りよりも物価の上昇率の方が高くなるということ。これは私が応戦するオバマ氏の推奨する貯蓄推奨計画にも水を差す可能性が・・・。

 

 過去にも、米国ではITバブルの崩壊と911事件以降の急激な利下げで、コア指数と政策金利の逆転現象が起きていますが、当時も大幅な円高ドル安の道を辿りました。

 

 今回の景気減速感は「ITバブルの崩壊よりも深刻」と、現FRB議長も語っていることから、いくら消費の国とは言え、利下げで景気を支えるには、限度があるとの慎重な見方も・・・。

 この場でも、サブプライム問題発生当時、インフレと利下げの同時進行の危険性を示唆してきましたが、ここへ来て、最も危険なシグナルが現実味を帯びてきたといっても過言ではないでしょう。

 

 今週は5日に原油国によるOPEC総会が控えています。今回も供給増は望めないとの思惑から原油高は上昇。ドル安時の原油高は、インフレ威力を高めますので、これも米国にとって懸念材料となりそうです。

 また、3月にはサブプライムローンの金利引き上げが本格化することも米ドル売り要因の一つ。こうした状況を受けて、先週辺りからドル/円90円台の声も聞こえてくるようになりましたが、為替的には、そろそろ悪材料出尽くしの頃合だと感じています。不景気の為替高という例もありますし・・・。先週もお伝えしたとおり、今回のドル反発時はユーロ売りのドル買いで責めたいと思っています。

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次はユーロ売り?!
2008/02/23 21:52

 

 先週に宣言していたドル買いの指値注文の一部が、昨晩、約定していました。さて、結果はどうなることやら・・・。

 続いて指値を待ち構えているのはユーロ/ドルのSELL。昨年夏のサブプライムショック以降、米国の金融機関と同様に、欧州金融機関勢も損失を拡大させています。

 

 ところが、素早く動いた米国に比べ、欧州政府と中央銀行の対応には、今ひとつ鈍さが感じられます。その後も欧州・英国の経済指標には力強さを感じられません。今後は、下げすぎた米ドル買いのユーロ売りも一つの選択肢となりそうです。

 ところが、SELLのポジションには、スワップ金利の支払いが発生します。これを不安に感じる方も多いでしょう。

 ただ、ユーロとドルの金利差は比較的狭いレンジで推移しているため、比較的長期に構えられるというメリットがあります。両通貨とも、利下げ不安こそあるものの、利上げという選択肢は遠のいたことですし・・・。

 一方、資源高の高値更新で注目が集まるオセアニア通貨。AUD、NZDは、今後、更なる利上げも視野に入ってきました。こちらは、引き続き強気でBUYを継続したいと思います。

 

 たとえば、NZD/円のスワップ買利息は1枚あたり1740円、一方、ユーロ/ドルの売利息は450円程度。オセアニア通貨を買って、ドルでユーロを売れば、スワップ利息でスワップ負担をカバーすることができます。

 もちろんドル/円でも買利息は1枚あたり670円程度という水準。これでもSELLポジションで発生する利息分は充分にカバーできるはずです。

 

 先週あたりから、日本の株式市場も米国先導型から一歩退いたように感じています。連動性の解消とでも言いましょうか・・・。

 こんなときは、為替も株価との連動性が減少する傾向が高くなります。サブプライムショック以降、リスク回避の観点が優先され、世界のマネーが同時期に「換金売り」を急ぎました。

 

 そのため、市場が大きく換金が行いやすい東京証券取引所で日本株が真っ先に売られ、キャリートレードの解消から円が買い戻されてきました。


 が、その潮目は、ここへ来て変化しはじめたように思われます。売られすぎたものには買戻しがやってきます。これは、株式市場でも為替でも同じこと。


 売られすぎた通貨を買い、魅力の薄れた通貨を売る。今、投資の正攻法が最も活かされる時期にきていると感じています。

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大統領選前のオバマ買い?!
2008/02/16 02:15

 日本が8年ぶりに議長国となった先週末のG7(先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議)では、下方に向かっていると言われる世界景気への改善策も見出せないままでしたが、今週に入り、予想を上回るGDP数値が日米で発表されたことが好感され、為替も一時は1ドル/108円台にまで回復。株価も然り。やはり、経済は机上で支配できるものではないということを、改めて確認させられました。

 

 さて、今後の見通しですが、前々からお話している通り、米国の景気回復には、まだ少し時間がかかります。ここ数年の為替水準からすると、今は少々円高気味のようにも見えますが、日本はバブル崩壊から長らくデフレといわれる状況にありました。不動産価格をはじめとした物価水準は下げ続け、これが給与や年金の受給額にも反映されてきました。
 

 その間、欧米では景気も物価水準も徐々に上昇していたのです。要するに日本国内で「円」の価値は騰がり、「ドル」や「ユーロ」の価値は自国で下がったことになります。そのため、両国間の為替水準が「円高」に傾いたとしても、何の不思議もないわけです。
ただ、相場というのはいつも「先走り」する傾向にある点には注意も必要でしょう。


 今、米国では大統領選挙を踏まえ、予備選の真只中にあり、国を挙げて大フィーバー中!米国初の「女性大統領か?」「黒人大統領か?」と、新しいタイプのリーダー出現に随所で期待が高まっています。
 イラク戦争の継続を表明する共和党マケイン氏と年金問題に重点を置くヒラリー女史、そして環境問題をターゲットにするオバマ氏。今のアメリカに何が必要かを考えると、やはり景気対策に直結するのは、1500億ドルを環境事業に投入する意向のオバマ政策でしょうか・・・。彼が掲げる「チェンジ(変革)」というキーワードも、新時代に期待が膨らみます。

 いずれにしても、新大統領の誕生が、戦争の代償や景気の悪化で沈む米国のムードを好転させてくれるきっかけとなることは間違いありません。そうでなくとも、大統領選挙の年は「強いドル」をアピールする傾向にありますので、秋の本戦に向け、ドル安基調も一服となるかもしれません。


 今後は、悪材料で下げる場面があれば、それを押し目と捉え、久しぶりにドル買いも検討していきたいと思います。

 今回のドル買いは、オバマ候補を応援する私個人としては、オバマ買いともいえます(笑

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米国ではじまった「ユーロ歓迎」
2008/02/08 20:04

 今朝、米国ABC放送を見ていると「外貨を使える店」が、アメリカ国内で増えているというニュースが目に入りました。そんな商店を取材したカメラの前には「ユーロオンリー!」の張り紙まで。


 このニュースによると、今のところユーロなど外貨を利用できる店舗は欧州圏からの環境客が多い一部の街に限られていて、その理由は「観光客への配慮」とのことです。ただ、最初に外貨での支払いをスタートさせたお店が「酒屋」だったと言いますから、思わず「なるほど・・・」とつぶやいてしまいました。


 確かに「外貨での支払い」の方が歓迎される国々はたくさんあります。こうした国の多くは訪れるたびに物価が高騰していることに驚かされます。皆様の中にも、グラス一杯のミネラルウォーターのためにお札を何十枚も並べなければならない経験をした方がいらっしゃるかもしれません。私はインドネシアで経験しました。
 

 さらに、90年代の中南米では、年間5000%以上ものインフレ率を記録した国々があります。5000%のインフレ率とは、単純に物価が50倍以上に跳ね上がるということ。アルゼンチンやブラジルでは、朝の出勤時と夕方の帰宅時でバス料金が変更になっていることもしばしば!「カフェでコーヒーをおかわりすると二杯目は値上りしていた」というようなジョークもまことしやかに囁かれました。毎週のように頻繁に値上げが行われ、代わりに通貨の価値は減少していく・・・こんなハイパーインフレが、さらに通貨の価値を引き下げて混乱を招きました。


 こうした国では、自国通貨の価値はあってないようなもの。現金で保有していては、1年後に50分の1の価値になってしまうのですから。一般の人々は少しでも早く、現金を食料や商品に交換するでしょう。少し資産を持つ商店主などは、高い手数料を支払ってでもゴールドやシルバー、他国の通貨に交換して資産を保全しようと考えます。このような場合に、お互いが手数料無しで商品とマネーの交換で利を得ることのできる「観光客の財布」が価値を増すのです。「ドル歓迎」「ドルオンリー」当時の南米では、こんな張り紙が目に付いたと言います。


 もちろん、現在、米ドル安の要因は経済悪化が原因です。90年代、ハイパーインフレ状態にあった南米の国々とは環境があまりにも違いすぎます。ただ、世界の基軸通貨としての価値が米国内部からも崩れようとしている現実は、ある酒屋が「ユーロ歓迎」の貼り紙を店内に提示しだしたことと、それに追随しだした近隣の商店主たちの行動からも察することができます。

 酒屋さんであれば、ユーロ高の影響でワインをはじめとした欧州からの輸入品仕入れコストの上昇にいち早く気付いたはずです。南米やアジア諸国から輸入されるドライフルーツなどのおつまみ類も然り。
 現在の米ドル安は、ハイパーインフレで自国通貨の価値を失った南米のソレと全く別次元の話と言いきれるでしょうか・・・。

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ポートフォリオに「金」をお一ついかがでしょう
2008/02/01 16:37

 米ドルは106円台、ユーロは155円台後半でもみ合いが続いています。


 その一方で日経平均株価は13000円台を回復し、世界連動型の下落からいち早く脱したように思われます。ハイテクや金融機関の第3四半期決算も出揃いましたが、ここでも他の先進国企業に比べれば日本企業は比較的堅調な水準であったことに胸をなでおろしています。


 とは言っても、サブプライムローンが発端となった今回の問題は、すでに「サブ」の付かない「プライムローン」市場へも影響を及ぼしています。不動産価格の下落が、ローン金利の高い「サブプライムローン」から「プライムローン」へと影響力を広げ、それが米国の強みであった「消費力」に連動することは、かねてよりお伝えしていたことで、米国を中心とした経済圏は、しばらくベアな状態が続くと考えて間違いない状況です。

 今後は「米国の景気減速分をエマージング諸国の景気拡大でどこまで補えるか」これが焦点となるでしょう。


 いずれにしても、消費大国であるアメリカの人々の食卓からコーヒーやバターが消えるわけではありません。

 

 日本のバブル崩壊後を思い出しても明らかなように、自動車や住宅の買い替え周期が少し伸びたとしても、お洒落をして、アルコールを口にし、肉や野菜を摂る生活レベルは維持されていくはずです。

 

 私たち投資家も、こうした需要に目を向ければ、次の一手がおのずと見えてくるはずだと考えています。

 

 個人的には、米国の景気後退が結果的に産油国との歪めを解消していき、原油100ドル時代も収束に向かうと考えています。 そして次に注目されるのが食や水、そして金やプラチナなどの希少性です!

 中国で金の売買が解禁され、先物市場やETFでも金の売買は加速しています。

 いずれは数で中国を越えると言われているインドの国民も、路上生活者でさえ金のピアスを付けているくらい金が大好きな国民。

 

 先進国では、医療の現場やハイテク製品の部品としても重用されています。まだまだ需要が膨らむ可能性を持っている「金」を円高気味にある今、ポートフォリオに組み込むチャンスかもしれません。

 現在、金は貴金属メーカーや商社の提供する現物買い付け、積み立ての他、大阪証券場では金価格に連動する債券に投資する金ETFが取り扱われています。

 今後は東京証券取引所でも金価格に連動するETFが上場する予定。」

 

 投資信託にも鉱山会社などを運用対象としたファンドがあり、これを保有していれば金価格上昇の恩恵を得られることができる仕組みです。

 

もちろん、為替取引でも金価格高騰の恩恵を得ることは可能。

 

 現在、世界最大の金の産出国は南アフリカ(約14%)、オーストラリア(約10%)、ロシアやカナダも産出国として注目されています。

 円のキャリートレードの解消が進んだとき(円高時)は、こうした国々の通貨にも注目してみてはいかがでしょう。為替差益はもちろん、もしかしたら金価格の上昇メリットも通貨から得られるかもしれませんよ。

 

 時代は常に変化しています。
 米国の大幅な金利引下げでスワップポイントの魅力が低下している今だからこそ、次の投資対象に目を向けてみるチャンスなのです。

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日本政府の対応について
2008/01/29 03:22

 「米国景気の低迷分は中国をはじめとしたアジア諸国の高成長が補う」と信じられてきたデカップリング理論も、中国政府系金融機関が抱えるサブプライム関連損失が浮上と同時に一転。

 

 年初の水準を維持していたエマージング諸国の株価も、一月後半に入り急降下。サブプライム問題は、すでに世界の景気後退問題へとステージを変えつつあります。これまで、世界中の金融機関が、そして企業が目指してきた「グローバル化」の弱点を見せ付けられたかのような格好です。


 そこで、今、日本政府に求められているのが財政出動を含めた景気刺激策!

 米国ではブッシュ大統領による緊急景気対策の後も、大幅利下げが断続的に行われており、今週の米連邦公開市場委員会では、さらなる利下げも噂されている状況。ユーロ圏でも利下げへと転じる動きが主力となってきました。

 

 先日のダボス会議でも、日本の対策を問う声が聞かれ、来月には日本が議長国となるG7も東京で開幕されます。ここでも、日本へ「経済緩和」を求める声は高まることでしょう。
 円高を容認、対岸の火事とも受け取れる、福田首相をはじめとした日本政府の姿勢に個人投資家からも不満の声は続出している状況ですが、今回の問題で、日本が取れる措置はごく限られているのが現状です。

 

 まず、第一に、ゼロ金利から脱したばかりで利下げの余地は乏しく、財政赤字の縮小を諸外国からも求められている日本は、安易なばら撒き政策も行えません。「出来ることであれば、ギリギリまで、今回の問題に政府は手を出したくない」と考えるのが妥当でしょう。財政の建て直しなど政府として優先しなければいけない、地道な活動は山積みなのですから・・・。


 

 また、今回の問題の根源が米国の不動産市況にあることも、政府が手を出しかねる要因の一つだと考えられます。

 バブル崩壊から日本は、十数年かけて、当時のツケと戦ってきた国。特に、消費力の源ともなる「不動産」バブルの崩壊が、一時的な緩和策で解消されるほど単純なものではないことを、何処の国よりも熟知しているはず。

 

 バブル崩壊後、欧米は日本の景気と逆行するかのように経済力を高めてきましたが、外野から口は出しても金は出さない方針で、日本の自力回復を見守るだけでした。
 

 昔、冷たくされたから、今回は仕返しで黙認するというのではありません。限られたカードしか持ち合わせていない今の日本が、慌てて策を投じることへの危険も考慮しなければいけないということです。

 本当の外交とは、協調と自立の上に成り立つもの。自立が必要なときの蓄えを無視して体面を取り繕う必要はありません・・・。

 

 世界的には、商品価格の高騰からインフレへの対応も検討が必要な時期。国内でも、ここ数ヶ月で急激に落ち込んだ不動産市況の背景に、サブプライムショックに恐れをなした金融機関のあからさまな貸し渋りが存在しています。建築基準法の改正も、不動産市況の悪化を後押ししている状況。まずは、お金を使う対策よりも、やっと動き出したお金の循環を妨げているものを取り除く・・・そんな対応が必要ではないでしょうか。

 

 個人的には、デカップリング理論の崩壊説にも疑問を感じていますので、もう少し、時間をかけて今回の世界同時株安、ドル安を見守りたいところ。幸い、今の日本政府の対応は私と同意見に思われます。

 余談になりますが、福田総理誕生の折、人相ウォッチャーの趣味がある私「福田総理は、よい意味でのタヌキオヤジ」などと、この場でも、うっかり口(手?)を滑らせてしまいましたが、ここへ来て、ますます「タヌキっぷり」が板についてきたご様子と見ています。
 声が大きかった有言実行の小泉さんとは全く逆で、一見、無策とも取れる福田首相ですが、実は、不言実行タイプで「いざとなったら、やる!」という面も持ち合わせているのではないかと感じている私も少しのんびり構え過ぎなのでしょうか?

 

 政府要人の発言や、その動向は、為替を先読みする上でも重要な指標となります。一見、退屈そうな国会中継なども、こんな目線で見ていると楽しく思えてくるものです。お時間がありましたら、是非、テレビの国会中継などごらんになってみてはいかがでしょう。
  

 90兆円を超えると噂れている政府の埋蔵金も、本当に必要なところで的確に活かしていただきたいものです。ただ、「いざとなったら」というような経済の断末魔には遭遇したくないというのが本音ですけれど・・・。

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